2013年5月18日土曜日

ブラジルの殺人件数のなぞ


ブラジルでは年間何件の殺人事件があるのだろうか。こんな基本的な数字でさえ、この国では調べるのが難しい。

ネットで殺人被害者数を検索すると、最新の数字は2010年の4万9932人で、地元調査機関の発表とある。これは各州警察の数字を合計したものだが、2011年分はまだ出ていない。調べると、まだ11年分を公表していない州がいくつかあるからだという。3年前の数字が最新とは。

もうひとつの数字がある。2010年の5万2260人というものだ。保健省の数字だ。どうして異なるのかと言えば、「殺人」の定義の違いだそうだ。

たとえば、警察官が強盗と撃ち合いになって相手を射殺した場合、警察集計では「殺人」に分類しない可能性がある。だから、4万9932人という数字は国際基準に沿っておらず、国際的には5万2260人を使うのだという。

7月にローマ法王がリオデジャネイロを訪れるが、治安面の改善をアピールするため「リオ州警察は分類方法をごまかして殺人件数を減らして見せるのでは」との指摘もある。全く信用できない。

ちなみに日本の昨年の殺人件数は1030件。どっちにしても、日本とは桁違いの数字だ。

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